1:2016/12/11(日) 16:44:37.94 ID:
藤本貴之(東洋大学准教授・博士/メディア学者)

 医療系情報を大量に配信していたキュレーションメディア「WELQ(ウェルク)」騒動に端を発し、DeNA社が運営するすべてのキュレーションメディアが非公開になった一連の問題から、「ウェブメディアの信頼性」や「メディアの責任」に大きな注目が集まっている。

 本年9月に、人工透析患者に対して「自業自得だ!死ね!」と暴論を書いたことで炎上し、1ヶ月足らずで、ほぼ全ての仕事を失ったフリーアナウンサー・長谷川豊氏のように、ウェブメディアに端を発してリアル社会の人事やビジネスに影響を与える事例も近年、急増している。

 本稿では、メディア学者をしつつ、実際にこれまで複数のウェブメディアの開発・運営(例えば、メディア批評サイト「メディアゴン」)に携わってきた筆者の研究・実務の両面の視点から、今回の「WELQ騒動」を通して見えてくるキュレーションメディアを中心としたウェブメディアが持つ課題・問題について考えてみたい。

ウェブメディアの自由度と責任

これまで、ウェブメディアといえば、その機動性の高さと自由度から、急激にその情報源としてのニーズを伸ばしてきた。テレビを見ない層・新聞を読まない層の急増は、それ自身の質や魅力の低減もさることながら、情報源のウェブ化があったことは否めない。

 ウェブメディアがテレビや新聞といった既存メディアにも並ぶ影響力や消費を生み出すようになった一方で、そこにはテレビ業界のような明確な法規制や業界規制はない。公序良俗の遵守や信頼性の確保といった部分は、あくまでも運営者・発信者の良識と感覚が大きく左右してきた。記録が残るとはいえ、新聞などとは違い「瞬時に削除や修正」が可能である点も運営者の緊張感を緩ませる要因になっているように思う。

 高い自由度が生み出す「信頼性は低いけど面白いコンテンツ」を拡散させることで影響力を確保しつつも、「しょせん、ウェブですから」といった意識と逃げ道を設けることができる仕組みは、ウェブメディアの大きなメリットの一つだ。既存メディアでさえ、敵視しつつもウェブメディアの世界に進出し、保有していることからもそれは明らかだ。

今回、DeNA社が運営する10のキュレーションメディア全てが非公開化されたことに、驚いた人は少なくないはずだ。なぜなら、今回の騒動の発端は、医療情報を標榜するサイト上で十分な検証や確認がされることなく、誤解や間違いを流布するような記事を配信してしまったという、いわば「薬機法(旧薬事法)違反的な問題」であったはずであった。
しかし、騒動が進行して行く中で、若い女性をターゲットにした流行情報を配信する「MERY(メリー)」のような主力サイトまでもが非公開になった。

 「薬機法に抵触するような不確かな医療情報の流布」もさることながら、その記事やコンテンツの作成過程で無許可引用や「ほぼ盗作」「実質、切り貼り」が公然と横行し、それらが大量に存在しているという事実。そして、それによりメディアの維持(=収益化)がされていた、という組織的な「情報万引きとその転売」のような、もうひとつの大きな構造的問題が明らかになったのである。

 「信頼性の薄い情報を流布した」ということも、情報メディアとして大きな問題であるが、それ以上に、「無駄引用」「ほぼ盗作」「パクリ」「著作権侵害」は、メディアの存在自体を揺がす取り返しのつかない致命的な問題である。

 「信頼性の薄い情報」への批判だけであれば、100歩譲って、スポーツ新聞や超常現象雑誌、UFO番組のように、「信頼性は薄いけど、面白い」というエンターテインメントとしての逃げ切りも可能かもしれない。しかし、無断引用や「ほぼ盗作」「実質、切り貼り」にそういった逃げ道はない。

キュレーションメディアのCPの高さ

 現在指摘されているキュレーションサイトたちは、いわば「他人のふんどしでとる相撲」である。運営会社はもとより、記者やライターが独自の取材をしたり、一次情報源や責任著者になることはほぼない(少なくとも筆者はそう感じている)。

 しかしながら、他メディアからの「まんまパクリ」まではしていないが、バレないだろう発想で、切り貼りを常態化させ、十分な原稿料を支払ってコンテンツを制作することもない。こういう「ギリギリアウト」で、しかも極めて中途半端な立ち位置から、独自取材やオリジナル記事、一次情報を配信しているような情報サイト、ポータルサイト以上のPV(アクセス数)を稼ぎ出す。この極めてコストパフォーマンス(CP)の高い商材がキュレーションメディアだったわけだ。
3:2016/12/11(日) 16:45:57.92 ID:
DeNA社が抱えるような大手サイト以外の、中小サイト、個人サイトのレベルでもその基本的な構造は同じだ。

 もちろん、それを成立させている背景にあるのは、既存のテレビや新聞といったメディアの影響力が薄れる一方で、「正確さ」や「客観性」は著しく劣るものの、手軽に入手できるウェブメディアからの情報で済ませてしまう、済ませることができる、という若者層たちを中心としたライフスタイルの現実である。

 さらに、無数に存在するウェブメディアをつぶさに見て回らずとも、関連する情報を「どこかの誰か」が、話題のニュースやトッピクが発生すれば、瞬時に「まとめサイト」にまとめてくれる。
個人のSNSから新聞社の記事、公的情報に至るまで、あらゆる情報が「どこかの誰か=まとめ人」の感性で、1つのまとめサイト上で「整理」される。非常に便利ではあるが、そこには情報の確からしさを確認するステップは存在しない。

キュレーションメディアは「フランケンメディア」

 まとめサイト、キュレーションサイトとされるサイトの仕組みは確かに便利であり、多くの人が一度ならずとも、利用したことがあるはずだ。

 筆者のような「メディアの信頼性」や「炎上の仕組み」「メディアの開発・分析」などを専門とした研究者であっても、軽い話題、特に芸能ネタやグルメや流行などに関する情報であれば、それで多くを済ませてしまうことも決して珍しくない。

 もちろん、筆者のような職業であれば、その情報源としての信頼性や利用方法は十分に理解しているので、あくまで参考にしたり楽しむ程度にとどまり、それを鵜呑みすることもないし、ましてやそれを第三者に「情報」として提供することもない。しかし、それがウェブメディア読者の圧倒的多数を占める「一般消費者」「一般生活者」であれば、どうか。

 多くの人が、必要な情報を求める時、グーグルで検索して、最初に出てくる上位2、3のサイトや題目に掲載されている情報で満足してしまう。そして、そのような検索で出てくる「上位2、3サイト」に定席を持っていたのが、信頼性の薄い、あるいはほとんど切り貼りで構成されたフランケンシュタインのようなまとめサイトやキュレーションサイトだったわけだ。

そもそも、筆者が気になるのは、「キュレーションメディア」というネーミングだ。この言葉が頻繁に利用されるようになったのここ2、3年だが、メディアの手法としてのこのネーミングには違和感を感じてきた。

 外部からの情報を読者にわかりやすく「まとめ」て、情報提供をする、という意味では、全てのメディアがキュレーションであるからだ。新聞などは、世界中の情報を効率的にカテゴライズして、限られた紙数にまとめつつも、一定の信頼性と確からしさを確保している脅威の「キュレーションメディア」である。

 しかしそれがなぜか、「ウェブで、手軽に、既存コンテツを切り貼りして、どこかの誰かがまとめて(編集して)公開する」というフランケンシュタインのようなメディアを「キュレーションメディア」と表現するようになった。

 手法としては、明らかに既存メディアの劣化版、簡易版である「フランケンメディア」でしかないにもかかわらず、「キュレーションメディア」という横文字新造語にはどことなくオシャレ感と先進性が漂う。このITメディア用語特有のオシャレ感はありふれたモノやコトを新しそうに見せるための常套手段だ。

 信頼性なき「フランケンメディア」であっても、「キュレーションメディア」などという横文字新造語に置き換えることで、「新しいメディア」を感じさせてしまう。しかし、よく考えてみれば、DeNA社のサイトに限らず、問題となっているキュレーションメディアたちは、「どこかの誰か」が個人的な感性で玉石混合の情報をかき集めただけであることは誰の目にも明らかだ。

そもそもインターネット黎明期、我々は方々から無許可でコピーしてきたコンテンツを寄せ集めた「違法だけど便利なサイト」を「アングラサイト(地下サイト)」と呼び、その運営者を「管理人」などと呼んできた。それが今日は「キュレーションサイト」となり、その運営者は「キュレーター(=学芸員)」と呼ばれているわけだが、サイト自体の本質はアングラサイトと同根であるように思う。

 そして、いずれも多くの読者がそれ(=違法・脱法)をわかった上で利用している、という点も共通している。しかし、罪悪感はアングラサイト時代よりも格段に薄まっているか、皆無だ。だからこそ、キュレーションメディアが持つ今日的な問題はより根深い。
5:2016/12/11(日) 16:46:37.15 ID:
本来、執筆者/製作者たちのウェブメディアの自由度と機動性を活かし、しかも専門性や着眼点のユニークさが注目され、そこから話題を生み、拡散され、それがひいてはテレビや新聞、雑誌といった既存の大手メディアに取り上げられ、ブームやお金を生む。これこそウェブメディアという「飛び道具」を利用するうえでの最も効果的な手法で、メリットだ。

 一方で、日々、無数の情報が生み出されるインターネットの世界では、一つのニュースが持つ賞味期限は、長くても1日。通常は、朝に配信されたニュースや情報はその日の午後には、影響力を潜め、夕刊が出る頃になれば、どんなビッグニュースであったとしても、朝に出されたコンテンツの痕跡や影響力はほぼ消えている。

 よって、コンテンツが埋もれないように、ウェブメディアやコンテンツホルダーが腐心していることがSEO対策になる。検索結果でできるだけ上位に表示されるようにするためのテクニックだが、この精度を高めることがコンテンツそのものを作りよりも高い価値と意味を持つようになってしまっているのも現実である。

 ネット上ではあらゆる情報が瞬時に「埋もれる」。そのため、「埋もれない」ようにするための努力に最大のエネルギーが注がれているのがウェブメディアの現状でもある。

 その結果、「話題のコンテンツ、注目の記事が、結果的に検索上位にくる」ではなく、「検索上位にくるようにコンテンツを作る」といった逆転現象の起きてしまう。その結果が、今回のWELQ騒動に起因するDeNAキュレーションメディア問題の本質である。そしてその実態が、今回の騒動により一般にも明らかになったというわけだ。

テレビをつまらなくする仕組みの「二の舞」

 今回の騒動がウェブメディア業界にとって与えるデメリットは計り知れない。少なくとも、黙認されてきた自由度への規制(自己規制、業界内規制を含め)が加速することは間違いないからだ。それは、消費者・利用者からの視線という点でも、である。

 ウェブメディアが既存メディアに対して圧倒的な優位性をもっていた「自由度」とそれに基づいた「機動性」に対して急激なブレーキがかかってくる可能性もあるだろう。テレビ業界が「コンプライアンス」という言葉の発明によって、急激にその自由度を失い、機動性を鈍らせ、表現の自由を抑制するようになったことは言うまでもないが、それがウェブの世界にも遠からず持ち込まれることになろう。

一度、失った情報源としての信頼性を回復することは難しい。今後、DeNA社が同種のビジネスを画策する場合は、社名が見えない形で出資したり、分かりづらいように別会社経由させるなどの策を弄することになるのだろう。

 少なくとも、若い女性層に人気だった「MERY」のようなサイトを自前で保有することは難しくなるはずだ。何よりも「パクリはダサい」からだ。有名ブランドのパクリファッションが本当の意味で流行することはない。

謝罪するディー・エヌ・エーの守安功社長、南場智子会長(右) ら =12月7日、東京都渋谷区
 これまで相当度黙認されてきた自由度によってPVを伸ばしてきたウェブメディアに対し、「責任感のない記事」や「不確かな情報源」を追求したり、社会的制裁を含めた厳罰化が、今後、テレビや新聞報道なみに進んでゆくことは想像に難くない。

 もちろん、これまで「ネットにいいようにやられてきたテレビや芸能人たち」が反撃をしかけてくるようにもなるだろう。少なくとも、「ネットで叩かれたら、炎上しないように黙って嵐が過ぎるのを待つ」というスタイルは減ってくるはずだ。

 その意味では、今回の騒動は、ウェブメディアと既存メディア、ウェブメディアとコンテツホルダーの関係にとっては、いわば「健全化」の第一歩のようにも感じる。一方で、ウェブメディアのこれまでのビジネスモデルに大きな変換が迫られることも事実であり、産業構造自体の「転換点」でもあるのだろう。

 ウェブメディアを開発したり、運営している側の立場としてみれば、ウェブにおける自由度の抑制は、機動性を低め、ネットの「飛び道具」としての威力を低減させかねない。それはそのままウェブメディアのメリットの目減りにつながるのだから死活問題ですらある。

 しかし、メディア学者という立場から客観的に今回の現状(あるいは惨状)を観察してみれば、こういった状況は訪れるべくして訪れたモノであり、遠からず通らねばならない道であったことは間違いない。今回はたまたま、「WELQ=DeNA騒動」がそのきっかけとなってしまったにすぎない。これがWELQやMERYでなくても、同じような「事件」はどこかで必ず起きていたはずなのだから。

http://ironna.jp/article/4752?p=6
7:2016/12/11(日) 16:47:42.57 ID:
DeNAだけにひでーな
8:2016/12/11(日) 16:48:52.14 ID:
とりあえずNaverまとめもなくなってほしい
9:2016/12/11(日) 16:48:52.39 ID:
ながい
11:2016/12/11(日) 16:49:05.36 ID:
クリエィテイブな仕事ができない
日本人

学校教育の問題ですね
12:2016/12/11(日) 16:49:05.65 ID:
でもどーせどこもやってるこったろ
13:2016/12/11(日) 16:49:05.82 ID:
潰れちまえよ
14:2016/12/11(日) 16:49:17.20 ID:
情報を万引きって2chの記者の事か?w
15:2016/12/11(日) 16:49:50.50 ID:
さすがに、医療情報サイトで、肩凝りの原因が霊って書いたらダメだろ
21:2016/12/11(日) 16:51:16.05 ID:
>>15
ビックリするよね
27:2016/12/11(日) 16:56:57.94 ID:
テレビのワイドショーなんかも似たようなもんだけどな
29:2016/12/11(日) 16:57:15.78 ID:
来年は売上1000億割れかな
もう野球どころじゃない
33:2016/12/11(日) 17:02:59.37 ID:
引用は無断でやっていいんだよ
著作権法で規定されている
36:2016/12/11(日) 17:07:02.80 ID:
俺はバターコーヒーを飲んで痩せるダイエット法な実践者なんだが、この
バターコーヒーはあまりに多くのサイトで作り方のウソが蔓延している。
アフィリエイト目的でとにかく数をこなしたいブロガーが多いのだろうな
40:2016/12/11(日) 17:10:45.82 ID:
この件での逮捕者出ると思う?
52:2016/12/11(日) 17:24:14.16 ID:
そういや長谷川ってブログだけやってんの?
講演会かなんかあるのかな
59:2016/12/11(日) 17:33:09.50 ID:
パクリ元に慰謝料とか払うのかな?
そしたら会社潰れるクラスだと思うが

まあ踏み倒すんだろうなw
85:2016/12/11(日) 19:28:40.08 ID:
なんJの正体はDeNAの自作自演工作でしょ?
89:2016/12/11(日) 20:38:34.79 ID:
>>1








引用元:
  • http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/mnewsplus/1481442277